ダージリンママ介護日記

要介護5の実母79歳を介護した娘の日記 その後

入院の夜 ひとりの夜

 

私の脳動脈瘤をより詳しく評価するために、脳血管造影検査を受け、安全のために1泊入院しました。

 

 

ひとりの時間。

好きなだけボーっとして、誰のご飯の心配もしなくていい。

 

 

真夜中。

 

寝ているベッドからドアの方をみると、廊下の明かりが漏れています。

ピーロン、ピーロン、という音は、なんでしょう。

笑い声が聞こえます。

夜中になに笑ってんだろ。

「ここは病院なので…」という、看護師さんのささやき。

認知の低下した患者さんの車いすを押しながら、かな。

控えめな、でも大きなしわぶきも聞こえます。

少し開いてるドアから、いろいろな気配が流れ込んできます。

ちょうどいい喧噪です。

 

この約8年、病院と縁が切れることはありませんでした。

夫が食道がんになり、

父が胆管がんになり、

母が悪性リンパ腫になり、

母の介護を4年間。

夫は今は元気です。

父と母は亡くなりました。

次は妹か、と思ったら、私でした。

妹はめでたく経過観察となり、医師から

「あんまり心配しなくていいよ」と言われました。

弟もだいじょぶでした。

 

さっきまでは電車の音がしていたけど、今は静か。

 

夕方医師がやってきて、

「血管内治療の方がいいと思うわよ」

「年内に手術するってのはどうかしら」

「いえいえ先生、もっと早くやりたいです」

「そう?それでもいいけど」

という会話がありました。

 

お父さん、お母さん、私が手術ですって。

出産でしか入院したことなくて、誰よりも元気印のこの私が。

 

点滴の腕を眺めながら、

「おかあさん」って言いました。

 

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