1泊2日の検査入院から戻ってまずは、ぬか床の手入れです。
暖かくなってきているからかな、ちょっと白かびが出てました。
上から5センチくらいをざっくりとすくって、捨てます。
新しいぬかと、唐辛子、ビールを豪勢にドボドボいれて、塩をします。
よくかきまわして、表面を平らにして、周囲を拭き、またよろしくね、とささやきかけます。
徐々に息を吹き返し、艶がでて、元通りのぬか床に戻るでしょう。
こんなご飯。
入院前にぬか床から取り出して、ぬかがついたままで冷蔵庫にいれてあった蕪。
豚汁と、おにぎり。
私の脳動脈瘤は、血管内治療をすることになりました。
開頭の方がすっきり治るようですが、脳動脈瘤のある場所が適さないようです。
血管内治療は、血栓ができやすくなり、術前と術後、血液サラサラ薬をしばらく飲むことになります。
ただ、体への負担は小さいです。
検査入院をした病院でやってもらいます。
出来る限りの情報と覚悟をかき集め、決めました。
娘婿と娘の奔走には、どれだけ感謝してもしきれません。
彼らの冷静で親身な意見が98%としたら、あと2%の決め手となった出来事がありました。
1泊2日の検査入院の日のこと。
検査後、安静にしている私の世話をしてくれる看護師さんはとても優しい。
それでも尿道カテーテルは不快なもので、看護師さんに聞いてみました。
「尿道のね、いつ抜けますか?」
「明日の朝までかな。トイレに立たなくてもいいですしね」
「できれば早く抜いてほしいです」
「ああ、そうなんですね、じゃ、先生に聞いてみますね」
看護師さんが部屋をでたら、ちょうど先生が通りかかったようです。
廊下での会話が聞こえてきます。
全力で聞き耳をたてます。
「先生、○○さん、尿カテ、早く抜いてほしいっておっしゃってるんですけど」
「あらそう。安静解除になるのは何時だっけ?」
「20時です」
「じゃ、その時抜いていいわよ」
「わかりました」
「わたし今日泊まりだから、なんかあったら言ってね」
「はい」
この会話の雰囲気がとてもよかった。
看護師さんの率直な話し方と、医師のあたたかなまなざしが目に浮かぶような物言い、そして、最後のやりとり。
いい職場なんだな、と感じました。
治療できることに感謝してその日を迎えようと思います。
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