よく行く小さなスーパー。
お魚屋さんに居るのは、同年代のおばちゃん。
夜、食パンを買いに寄ったら、
「これ、20パー引くから、持ってかない?」
なんて言われてつい買ってしまった。
ピカピカに太ったイワシ。
もう夕飯は済んでる。
明日は忙しい。
今、このイワシをなんとかする。
オイル煮だ。
頭を落とし内臓を洗って、塩水に30分くらい漬けておく。
水気をふき取り、たっぷりのオリーブオイル・塩・にんにく・輪切り唐辛子で、ぐつぐつ煮る。
20分くらい煮ると、骨まで柔らかくなって、オイルにもイワシのうまみが溶け込んで、そのままガラス容器に入れて保存。
翌日、まずはイワシ丼。
オイルと一緒に、フライパンでこんがり焼いて、柔らかい分葱も投入。
醤油をジュッ。
ご飯の上にドンとのせて、七味を振って、ハフハフいただきます。
森瑤子さん考案のヨロン丼です。
森さんはオイルサーディンの缶詰を使っていました。
長女が2歳の頃、父が出張の途中でひょっこり寄って、
ちょうどお昼時だったから、缶詰でこの丼を作りました。
「おまえ、料理がうまくなったなあ」って言ってくれたっけ。
あまりに簡単で、料理ともいえないような一品だけど、
お父さん、やさしいのよね。
そのあと、畳にゴロンと横になって一瞬いびきをかいた、と思ったら、
パッと起き上がって、
「じゃあ、まこちゃん、またじいじのおうちに来てね」と、
長女の頭をなでて、出ていきました。
あと10年くらいは元気でいると思っていた父が、
78歳で胆管がんになり、あっという間に死んじゃった。
あれからもう8年。
母はその6年後に死んじゃった。
ヨボヨボで、シワシワの2人に会いたかったな。
イワシのオイル煮、次は白ワインとトマトソースを加えてパスタです。
おいしくて、いくら食べてもおなか一杯にならないんだけど!
タバスコたっぷり。
でもね、塩焼きが一番です、それは間違いない。
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