昨年の12月初旬に、往診の主治医から、胃ろうをすすめられました。
「以前とは違う意味でね、胃ろうをしたらどうかしら。
すぐにでもいいし、来年早々でもいいし。
経鼻胃管を抜いてスッキリして、ご飯を食べて。水分や薬は胃ろうから入れて。
お母さんも楽になるし、あなたにとってもその方がいいと思うわよ。
レスパイト入院や、デイケアにも行きやすくなるしね。」
その約半年前に、母は食べられなくなって、誤嚥性肺炎と胆のう炎で入院して、小さく弱くなっていました。
そのままあきらめることができずに、経鼻胃管を入れました。
栄養状態が改善され、認知機能が少しもどり、声を出すようになり、そして何よりも、また口から食べられるようになってきました。
経鼻胃管を入れたままですが、沢庵も食べます。
毎日考えました。
母ならどうするかな。きっと胃ろうはしないだろうな。
私はどうしたいかな。母に生きてほしいな。
もしかしたら、もっと話せるようになるかもしれない。
もしかしたら、自分の鼻に触れるくらい、腕を動かせるようになるかもしれない。
もしかしたら、もっと笑ってくれるようになるかもしれない。
でも母は、私に、私だけの人生を生きてほしいと願うだろうな。
まだ母の認知機能がまあまあの頃、母の周りをくるくると働く私に、
テレビをつけて、と母が言いました。
自分でつけたらええやん、と言いながら(それはできなくなっていたが)
テレビをつけたら、母が、
見て、見てよ、というんです。
意味がわからない。私は今やることあるから、お母さん見たらええやん。
そしたら母が顔をくしゃくしゃさせて、
見てほしい、テレビを見てほしい、遊んでほしい、と言ったんです。
私は疲れた顔して、ため息をついていたのかもしれません。
母は私を見ていたんです。
この子を楽しくさせたい、休ませたい、笑顔にさせたい、そんなふうに思ったんです。
大きな声で私は泣きました。
でも、胃ろうを造ることにしました。
ごめんねお母さん。でも、私も楽になるから。
おいしいもの、いろいろ食べようね。
私がさぼりたいときは、胃ろうから栄養いれるけど、いいよね。
訪問介護サービスの面々に、胃ろうのことを報告すると、
「あちゃー」みたいな顔する人、やっぱりいます。
事情はどうあれ、お腹に穴あけて栄養流し込むなんてかわいそう、って思う人もいますよね。
直前まで迷いながら今日、主治医の紹介状を持って、消化器内科を受診してきました。まずは胃ろうの説明を受けて、血液検査。
次回CT検査を経て、問題なければ、入院手術となります。
ここまできて、今、自分がちょっと晴れやかな気持ちになっていることに気づきました。
何かが、お腹の底に生まれました。
母とまだ一緒にいられそう、という希望だと思います。
今、月に6,7回、デイケアに行けてます。
お弁当を持っていきます。
こんなお弁当。
ほぼほぼ、完食してきます。
水分は苦手なので、ゼリー飲料を持っていきます。
熱も出なくなり、お通じも定期的にあり、安定しています。
明日も元気に過ごせますように。
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