ダージリンママ介護日記

要介護5の実母79歳を介護した娘の日記 その後

岩本山→製茶所 40年間のおしゃべり、これからも。

 

朝、伊豆の実家を富士市に向かって出発。

 



途中のミニストップで、カフェラテを購入。

ミルクはよつ葉牛乳ですって。とってもおいしい。

 

同じ短大に通い、それぞれ就職してから、10年に1度くらい会ってきた友人。

静岡市在住の彼女とデートです。

 

富士駅で彼女を拾い、岩本山公園に向かいました。

山頂のカフェでお昼ご飯。

富士の街を一望するカウンター席でオムライス。

富士由比バイパスの向こうに、製紙工場の煙がたなびき、

そのまた向こうには、田子の浦が見えます。

 

子どもの頃、お正月には母の実家で百人一首に興じるのが恒例でした。

大人たちが源平合戦を繰り広げるのを横目に、子供たちはもっぱら坊主めくり

小学生になると、「十八番(おはこ)」を決めました。

母のおはこは、

田子の浦ゆ うち出でてみれば真白にそ 富士の高嶺に雪は降りける」

母の故郷の雄大な風景を詠んだ歌です。

私のおはこは、

「朝ぼらけ 有明の月と見るまでに 吉野の里に降れる白雪」

朝寝坊が大好きで、しかも自分の名前「よしの」があるから、というのが理由。

母のおはこと同じ「雪」がうれしかったな。

おはこは必ず取らせてもらえるので、まずは1枚確保でした。

 

 

 

さて、お昼を済ませて、次は近くの佐野製茶所へ。

サロンでそれぞれ、上煎茶のセットを注文しました。

これで税込み550円。

お湯は大きな水筒でいただけます。

一煎目のお茶は、まろやかに濃くて、舌に甘味が残ります。

2煎目は、もっと甘くなり、渋味が加わります。ずっと口の中に留めて置きたい。

煎が効く、とはこういうことですね。

3煎目も十分香りが残っています。

チョコレートケーキは甘さ控えめのこっくりとした大人の味。

 

外のソファに並んで座り、車に積んであった毛布にくるまって、

眼前に広がる富士山麓の茶畑を愛でながら、40年の月日を旅するようにおしゃべりします。

同じ頃にそれぞれ実母を亡くした私たち。

富士は母の実家があった場所だから少し躊躇したのですが、

彼女が「一緒に泣こ」

と言ってくれて、そこでもう泣き始めながら、会うことを決めました。

 

 

約30年前、その時も、この富士市で彼女に会いました。

「私、結婚するんだ」と報告したら、

「ちょっと待ってて!」と言った彼女は、

富士市本吉原商店街の雑貨屋にクルっと入り、

ストライプ柄のタオルセットをパンッと購入して、

「はい!おめでと!」と言って、渡してくれました。
かっこよかったな~。

タオルセット、かなり高級な品だったと思います。

長い間、うちのメインタオルとして大活躍でした。

最後はうす~くなって、雑巾に縫い直して成仏させました。

 

数年後、彼女が結婚した時に、選び抜いたタオルセットを贈りました。

贈る側が嬉しくてたまらないプレゼントって、幸せです。

 

 

2つ、約束しました。

どちらかがボケたら、ボケてない方が会いに行くこと。

これからは会う頻度を上げること。

次回を楽しみに、お互いのたくましくなった二の腕を確かめ合ってから、さよならしました。

 

さあ次は、昔の自分に会いに行きます。

 

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