脳ドッグを受けたクリニックの紹介状と検査データを持って、脳外科を受診しました。
「なぜ脳ドッグ受けたの?」
「50歳の妹に脳動脈瘤が見つかったからです」
「妹さんはなぜ?」
「太っていて頭痛があったからです」
「あなたは?」
「特に変わったことはありません」
脳ドッグの検査データでは不十分なので、造影剤を入れてのCT検査をしました。
約1時間後、再び診察室へ。
「けっこう大きいわよ」
「あ~」
脳動脈瘤、確定です。
縦6ミリ、幅7ミリ。
ひょうたんみたいな形をしています。
でか…
医師から脳動脈瘤についての説明があり、治療を検討したほうがいいとのこと。
場所、大きさ、生活習慣、年齢、既往歴などから算出された破裂の可能性は、
3年以内の7%だそうです。
これは、なかなかに高い確率です。
治療は手術です。
開頭か、血管内治療。
どちらが適しているかを判断するには、カテーテルを使った脳血管造影検査が必要とのこと。
通常は日を改めての検査になりますが、
➀血管治療担当医、検査室スタッフの都合がつき、連休前で検査室も空いていた。
②既に造影CT検査で造影剤を入れているが、再度、造影剤を入れるにあたり、許容量を越えていなかった。
③私が、治療を希望することを表明した。
等々の条件が揃い、その日に検査→安全のために1泊入院、となりました。
検査はちょっと、こわかったです。
頭をガチっと固定されて、鼠径部から動脈にカテーテルを挿入します。
体の幅しかないベッドに、胴体も固定されてます。
痛いのは、鼠径部に麻酔の注射をした時と、尿道カテーテルを入れるとき。
尿道は、かなりいやな感じです。
看護師さんが、ごめんなさ~い、って言いながらやってくれました。
検査の間、医師は時々、私のおなかあたりをトントンして、
だいじょぶですか?
ちょっとチクってしますよ。
目がチカチカするかもしれません。
右半分が熱くなります。
などと、言います。
終始、落ち着いた雰囲気で、7,8人はいたであろうスタッフの動きもスムーズで、
無駄のない連携がとられているんだろうな、と感じました。
動脈を傷つけたので、しばらく安静にしていなくてはなりません。
5時間くらいだったと思います。
起き上がることや、寝がえり、膝を立てることもできません。
ストレッチャーで病室に戻ると、次女が来ていました。
あ~、ありがとね~、と手を振ったら、また泣きそうな顔してます。
闘いは始まったばかりぞよ。
暗くなり始めた空。
次の日の朝まで、点滴につながれたままです。
造影剤のアレルギー反応がでました。
のどがイガイガして、咳が出始めたんです。
抗アレルギー剤とステロイドが投与されました。
20時に安静解除となり、尿道カテーテルも抜いてもらいました。
ほっとしました。
お夕飯。
おいしくいただきました。
なんの病気でもそうだと思いますが、
症状や疑いがあって、なんだろう、どうなるんだろう、なぜだろう、って思っているときが一番つらい。
この日、医師による確定診断と、説明がありました。
心が少し晴れやかになっています。
そしてなんとなく、心がはずんでいる…なぜ。
ひとりの贅沢な夜が更けていきました。
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