ダージリンママ介護日記

要介護5の実母79歳を介護した娘の日記 その後

哀愁、ダダモレ

 

男ばかりなんです。

 

➀父の場合

約30年前。

母が友人との旅行で、1週間近く家を開けました。

母の出発直後、所用で実家に行った私は、おにぎりをいくつか作って父に持って行きました。

父は仕事に出ていたので、置いてきたんですね。

その日の夜、横浜に帰る前に、もう一度実家に寄ったら、

畳に座っていた父が、ササッと何かをお尻のうしろに隠しました。

なんだろなと思いながら、横目で見たら、私の作ったおにぎりでした。

娘の作ったおにぎりを食べようとしていたんですね。

隠したのはなぜかしら。

 

哀愁、ダダモレ。

 

②弟の場合

約4年前。

私が母の介護をしていた時、2,3か月に1度、弟は母に会いにやってきました。

手当たり次第買ってきたお菓子や果物をドンと置いて、母のそばに座り、

時にうたた寝をしたりして、キッチリ2時間(駐車場の都合)滞在して帰っていきます。

忙しい仕事の合間にくるのでしょう。

たいてい、寝起きみたいな髪と髭。

ある日、床屋に行って来たら、と言ったら、近くにあるか?と。

すぐそばにある、と場所を説明すると、

それは○○クリニックのところか?と。

マンションのそばのクリニックの看板を見たんですね。

ちがうよ、反対側、と説明しても、

○○クリニック?と、また言う。

ちがうって!

思わずちょっときつい言い方になります。

慣れない場所にやってきて、目立つ看板が頭に刷り込まれ、それを繰り返す。

弟にはこういうことがよくあります。

知っていることを繰り返す。

聞きたいことだけ聞く。

覚えているのは、覚えていたいことだけ。

性格ですね。

誰にでもありますが、彼の場合は顕著です。

ようやく、床屋の場所(○○クリニックとは反対側の、マンションのとなり)を理解し、帰りに寄るといって、さよならしました。

少したって用を思い出し、マンションを出て、床屋の前を通りました。

歩きながらのぞいたら、

大きな体と大きな頭を床屋の椅子にあずけて、目を閉じている弟が見えました。

肌がくすんで、じじむさい。

ほんとに行ったのね。

 

哀愁、ダダモレ。

 

③モラオ(妹の夫・モラハラ傾向あり)の場合

妹は結婚して海外在住。子供二人。

夫は上から目線で、独善的。

ダブルスタンダードで、自己中心的。

物腰は柔らかく外面はいいのですが、子供に対しても支配的。

かつて、内向的で気を使いすぎな性格だった妹は、

20年近い結婚生活で、きっつい性格になりました。

住み込みのメイドが当たり前の国ですが、妹は慣れることができず、メイドを雇うことをやめました。

子育てや家事の負担は、当然、増えます。

夫に協力を求めても、

「それならメイドを雇え」と。

埒が明かない、落としどころなし。

夫婦の会話は基本、喧嘩腰。

そんな日々。

数年前でしょうか。

ある日の夜、塾に子供を迎えに出た妹。

待ち時間にマックに入り、一息ついていたら、

険しい面持ちのモラオ入店。

椅子にどかりと座って、携帯片手にポテトをつまむモラオの背中を見つめた妹。

仕事帰り、まっすぐ帰宅せずに、マックでポテトとコーラ。

さすがの妹にも、やはりグッとくるものはあったようで。

 

哀愁、ダダモレだったらしい。

 

④夫の場合

娘が来た週末。

夫はジムに行き、

私と娘は、ランチにでかけます。

なんとなく、夫には言わずにいました。

駅に向かう坂を腕を組んで歩く私と娘。

下から、見覚えのある風采の中年男性が、心持ち首を前に突き出して、

自転車をこいであがってきます。

ちょうど曲がるところでした。

組んでいた腕をそっと外した私と娘。

夫はひとりでうどんでも食べにいくのでしょう。

 

哀愁、ダダモレ。

(誘えばいいじゃん)

 

哀愁

[あいしゅう]

  1. 何とはなしに悲しい気持ち。もの悲しい感じ。
     
     
つきあいが長くなると、好きやきらいでは納まらない感情が生まれますね。
これも人生の彩りでしょうか。
 

これはおなかの調子が悪かった時の哀愁ごはん。
味噌汁に卵入ってる?と見せかけて、白身だけ。
 
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