ダージリンママ介護日記

要介護5の実母79歳を介護した娘の日記 その後

「しんそえたい」

 

父が亡くなり、母が亡くなり、花を飾る習慣が根付きました。

一番近いのは駅構内の花屋さん。質はいいけど高い。

スーパーのレジ横に並ぶ398円598円のお花。安いけど、長持ちしない。

車で行く農協の野菜直売所。元気な雑草みたいのもあって楽しい。でも遠い。

ベストは、少し歩くけど地元で30年以上営業している花屋さん。

イケメンと、元イケメンと、ロンドンで修行した渋い店長が営む、

愛想はないけど、腕は確かなお店。

 

今日も行ってきました。

「お仏壇に飾るかわいい花をいくつか。予算2000円。花瓶は背が低いものばかり」と伝えると、

これどう?これは?じゃこれも、と、店長が一緒に選んでくれました。

「このトゲトゲしたのも入れたいです」

「このフンワカしたのもお願いします」

予算に達したところで、私はお向かいのスーパーに味噌を買いに行き、

戻ると、ステキな花束が出来上がっています。

大きく広がっていたカスミソウも、分けて長さを揃えてあります。

サンクス、店長。

 

帰宅して、まずは、花瓶に投入。

 

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うん、イイ感じ。

 

毎日水を替えて、少し短く切ったりしながら、

小さな花瓶に分けてみたり、お花が落ちたら水を張ったお皿に浮かべたりして楽しみます。

 

母はよく、庭から花を摘んできて飾っていました。

「しんそえたい!」って言ってたな。

突然よみがえる母の声。

あれ、なんだんったんだっけ?

 

※華道のルール。

花材にはそれぞれ異なる役が与えられ、そのうち骨組みとなる花材の事を、役枝(やくし)と呼びます。

池坊と草月流では、古くから万物の基礎であるとされてきた「天地人」になぞらえ、3つの役枝で構成します。

池坊ではそれらを、「真(しん)」「副(そえ)」「体(たい)」といいます。上から見ると不等辺三角形になるように、手前から見ると奥側に「真」がくるように3つの役枝を配置し、作品を表現するための空間を作ります。

 

お母さん!

あなた、池坊流だったのね。

しんそえたいって言いながら、ニコニコ花を生けていた。

自分の好きなことをよく知っていて、人には何も押し付けない人でした。

努力家で、丁寧に暮らしていた人でした。

 

2016年に母が送ってきた写真。

保存してあった私、えらい。

 

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しんそえたい、になっていますよね。

 

お母さん、会いたいなあ。

あ、もちろんお父さんもね!

 

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