昨日も泳ぎました。
550m20分。
25mでターンするときにはまず手をついて、身体をダンゴムシみたいに丸めて、両足つけながら向きかえて、ビヨーンと伸びる。
かつてはクルンと回るターンを華麗に決めていたので、
そろそろちょっと回ってみようかしらと思ってやっぱりやめた、その瞬間鼻に水が入ってツーン。
塩素のにおいと共に、よみがえったある記憶。
小学3,4年生のころ、弟と一緒にスイミングスクールに通っていました。
金曜日、学校が終わると母が車で送ってくれます。
練習が終わると、母が迎えに来てくれるのですが、忙しい母は決まって遅れてくるので、二人して駐車場でボケーっと待ったものです。
私達はおなかがペコペコで、それを承知の母がいつも何かしら持ってきてくれてました。
飴ひとつのときもあれば、バナナだったり、おにぎりだったり。
ある時、チーズを持ってきたんです。
たしかチーズキッスという、丸くて飴みたいにビニールで包んであるやつ。
私はあの頃チーズが苦手でした。
チーズと言えば、雪印のプロセスチーズでしたよね。
妹はそのまま齧って叱られていましたが、私はなんだか石鹸みたいと思って敬遠していました。
案外繊細だったな、自分。
「えーチーズなのお?」と不満を言ったにちがいない私に、
「食べてごらんよ、おいしいよ」と言ったかもしれない母。
空腹には勝てず口に入れたらおいしくて、以来チーズが大好きになりました。
とまあ、これは余談です。
スイミングスクールは毎週金曜日で、帰宅するとお夕飯。
その後夜7時くらいから、大好きな「みなしごハッチ」が始まります。
テーマソングが聞こえてくるようです。
始めに流れる曲は軽快で、終わりの曲は物悲しい。
♪ママ、ママ、ひとめ会いたいの~♪
録画などできぬあの頃。
番組が始まる前からテレビの前に体育座りで並びます。
しかし、ハッチはいつもスイミングのあと。
たっぷり泳いで、たらふく食べたからもう眠くて眠くて。
弟は間違いなく先に寝ていたと思います。
3つ年上の私は、どうしてもハッチがみたい。
始まってしまえば目が覚めるはず。
そこで、悪魔の母がささやきます。
「起こしてあげるから、少し寝たら?」
「ほんと?ほんとに起こしてよ!絶対だよ!」
すや~。
はい、起きたら朝です。
大泣き。
「なんで~なんで起こしてくれなかったのおお!!」
すると母が申し訳なさそうに言います。
「ごめんね、起こしたよ、何度もね。でもね、ぜんぜん起きなくて、
あんたすごく怒って、私のおなかを蹴ったのよ。。あ、まだ少しいたい。。。いたた。。。」
「え、そうなの、ママごめんなさい。。。うわーん!」
これ、毎週、やってたような気がします。
あれが母の嘘だと気づいた頃にはもう、それはまた母の愛でもあったのだとわかる年になっていました。
母に倣い、娘達を育てました。
宿題やるより寝なさい、と言ったかどうかは記憶にございません。
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